第六話:研修旅行━サンフランシスコ・ロスアンゼルス・帰国


研修旅行━サンフランシスコ・ロスアンゼルス━帰国

平成2年7月30日月曜日 サンフランシスコ

 サンフランシスコのホテルで目を覚ますと、前のビルの扉の前にホームレスの黒人が寝ていた。掃除人に起こされた。掃除人は二人で、ヒスパニック系の女性と黒人男性であった。女性のほうが起こしていた。黒人は何となく起こしたくない様子に見えた。この男はやおら起きて、自分の寝具を丁寧に時間を掛けてたたんでいた。30分後ビルの前の道路に座っていた。午後、ダウンタウンを歩いたところ、お金を下さいと書きものを置いて道路に座り込んでいる人をあちこちで見掛けた。

▼市内観光 サンフランシスコはGallup poll(ギャラップ世論調査)で全米一美しい街

1.CIVIC CENTER の CITY HALL の横に OPERA HOUSE がある。日米講和条約が調印されたところである。

2.GOLDEN GATE PARK 見物。アメリカ式公園である。大阪市が寄贈した日本式庭園(金門苑)がある。幾何学的配置の公園と自然の儘の状態の日本式の公園の違いを感じた。アメリカと日本の国土の違いが造園形式に影響を与えている一つの要因ではないかと思う。california black bird(烏の小形)が沢山いた。ユーカリが多かった。鉄道の枕木に使うためにオーストラリアから移椊したが弱くて使われなかった。

 サンフランシスコの特徴は fog, slope, golden bridge, fisherman's warf だそうだ。fog は california 寒流の影響で家には冷房設備は必要ないそうである。19:00 頃、街を通る人がコートを着ている者がいた。12月の初めの感じ。寒流の影響を肌で感じた。

3.TWIN PEAKS に登る。霧がかかり眺望は開けなかった。寒かった。街道に面した家にゲイ解放運動の rainbow flag があちらこちらに掲げられていた。

4.ケ*ブルカーに乗る。

5.昼食はチャイナターンで食事。

6.fisherman's warf の thirty-nine pier 見物。

7.golden gate bridge を歩いて渡る。約35分。Auto Toll $2。二人以上自動車に乗っていればただである。歩いているとき、スイスの夫婦に出会い、奥さんと話す。結婚25周年記念でアメリカに3週間滞在している。グランドキャニオンにも行くと言うことであった。彼女の英語は小生と同じくらいである。それで二人だけの旅行をしている。この位の度胸を持たなければ。

▼歴史 golden gate bridge とな付けられているのは forty niners'(1849 年の golden rush の時、サンフランシスコが基地となったからである。当時はパナマ運河 (1914年開通) がなかったので東部から南アメリカを通ってる西部に来た。

▼生徒に話す(2回目)

1.国際人とは。

2.Mac Luhan's theory を引用して、皆が余り旅行中、好奇心を示さないのは理解できるが、アメリカでしか体験出来ないことを進んで経験すること。

3.マナーについて。礼を正す、時を守る、場を清める。

 JTB の末松さんが小生の話の中で「アメリカはカレライスの国でカナダはモザイクの国である」との例え話しに感心したと言う。

参考:San Francisco の代表的な歌。

    I left my heart 
    In San Francisco
    High on a hill
    It calls to me
    To be where little cable cars
    Climb half way to the stars
    The morning fog 
    May chill the air
    I don’t care
    My love waits there
    in San Francisco
    Above the blue and windy sea
    When I come home to you 
    San Francisco
    Your golden sun 
    will shine for me

研修旅行━ロスアンゼルス

平成2年7月31日火曜日 ロスアンゼルス

 サンフラシスコからロスアンゼルスへ移動。飛行機の都合で2班に別れて出発。

 ロスアンゼルスではサンタモニカの近くのホテルの屋上の夏の太陽のもとでイタリア料理の昼食。ヨットハーバーが近くにあり、梛子の街路樹、南国風景。

 メキシコ人が多い。土地勘が少し出来たから U.S.HISTORY をもう一度読めば勉強になるだろう。

 Santa Monica Beach, Beverly Hills, Sunset Blvd. を見物。

HOLLYWOOD Blvd. の chinese theater の前でマリリンモンロー、エリザベステーラの手形・足形を見た。映画製作の HOLLYWOODの街である。

 チャップリン自伝を思い出した。Sheldon の小説でも HOLLYWOOD を舞台にしたものがあった。

 Shopping LITTLE TOKYOで。DFS(duty free store)ウエストで買い物、学生が盛んに買い物をしていた。

 フィゲロアホテルで夕食 日本からの大学生・高校生・中学生(我々グループ)で一杯である。Dinner は New York Steak であった。教員のテーブルにはウイスキーが一本プレゼントに置かれていた。日本式取扱に慣れている。

 駒沢大学附属高校の教員が挨拶に来られた。33人の生徒に教員3名と校長が引率してきていた。西海岸で2週間の英会話研修と1週間の観光の計画。

平成2年8月1日水曜日 ロスアンゼルス

ディズ二ランド見物

 ANAHIME (ドイツ人が入椊木したところ)までバスで約30分。 10:00~16:00 自由に遊ぶ。子供のときからこんな遊園地で遊んだ経験がないので本気で楽しめない。どうも遊びが下手である。哀愁が先に出てくる。孫達のことを思い出す。

 未来の国で乗り物に2回乗り、開拓の国を少し見物、全体を回る電車に乗る。昼食は公園の外の日本料理店で。牛肉の一口カツ、冷やっこ、御飯。一人$10支給(昼食に支給して自分の好きなものを食べさせることが何度かあった)。

 午後、モノレールで公園に帰り、パレードを見た後、サブマリンに乗った。

 6歳の少女がお母さんとお爺さんと来ていた。彼女に How old are you? と聞く。Six.の返事。小生に How old are you? と聞き返す。Sixty two.と答えると、彼女は、Grand Pa! How old? と聞いた。Sixty seven.と返事していた。また小生に Are you going to go to submarine?と質問した。

 遊園地では5~6歳以下の子供ずれの夫婦、お爺さんお婆さん。メキシコ、東洋系の人も沢山いた。黒人の家族は数人しか見なかった。

 Los Angels は熱いが汗はかかない。

 デンマークのチボリ公園と何処が違うのだろうかと思った。

▼生徒の集合 16:00 にゲートの外に集まるように指示したが、何人遅刻するか先生たち賭をした。全員定刻に集まるだろうか?(先生の指導力の自発的確認のため)、私は14~15人の遅刻を予想していた。賭は外れた。

平成2年8月2日木曜日~3日金曜日 帰国

 朝食後、小林先生(団長)の立案により先生と添乗員末松さんの締め括りの話し。末松(10分)、森川(2分)、北浦(4分)、国原(2分)、小生(15分)。

▼小生の話しの内容(3回目)

1.外国語の勉強:実用英語に絞って話す。シューリマンの勉強方法(外国語を話している人の中で生活する)。出来なければ次善の方法として外国語の放送を back ground mu-sic にして聞くこと。

2.エビの脱皮

 San Francisco 39 pier で蟹を食べたいと思っていたが残念でした。蟹は成長に合わせて何度も脱皮します。皆さんもアメリカ旅行で一回り大きくなりました。時間を守るようになりました。これからも脱皮して欲しい。そして行動に現して下さい。

参考 末松さんの話し。外国人はエレベータに人が乗っていると入ろうとしない。外国でも日本人であることを忘れないようにして下さい。

▼現地時間14:00 に Los Angels airport を takeoff

 帰りの飛行機もNWであった。生徒の一部と先生全員、Executive seat に乗せられた。楽で食事も良かった。

 10時間30分の飛行で大阪空港に到着。日本時間では8月3日(金)であった。教頭・宇田先生と JTB神田さんが出迎え。福山駅には校長、3年団担任、事務長、父兄、関係者の出迎え。

 簡単な解散式。添乗員に挨拶して新幹線で岡山に帰る。

 22:30! 旅は終わった!! 研修旅行に参加させていただき、お世話してくださった多くの方々のご親切に厚くお礼を述べさせていただきます

後記:

★礼状の手紙発信 8月13日(月曜日)。

 Brent and Mindy への礼状,Kalea Huffにも手紙を書いた。初めての体験である。形式を覚えれば難しいことでない。

 原さんにも礼状を発信。Kalea Huff から返信、受信。8月25日。文献を読んでいる内に材料が集まり今回の「アメリカ研修旅行」の作成に逐次引用して補強した。

参考文献

01.能登路 雅子 『ディズニーランド』(岩波新書)
02.猿谷 要 『アメリカ歴史の旅』(朝日選書)
03.加藤 秀俊 『アメリカの小さな町から』(朝日選書)
04.司馬 遼太郎 『アメリカ素描』(新潮文庫)
05.常盤新平 『ニューヨーク五番街物語』(集英社文庫)
06.アメリカの近影(日本経済新聞平成2年8月9日~)
07.NHKテレビ英語会話Ⅱ1990.10 月号「ホームレスに見る日米比較」
08.昨年の私のアメリカ旅行日記
09.ALISON RAYMOND LANIER 『VISITING THE USA』
10.ALISON RAYMOND LANIER 『Living in the U.S.A.』(日本語翻訳がある)
11.U.S.HISTORY REVIEWD TEXT(米国の教科書)
12.Ford 『Etiquette 』
13.Sidney Sheldon 『Windmills of THE Gods 』 以上
14.THE CROWN ENGLISH SERIES Ⅱ(SANSEIDO)

平成二十五年十二月十二日

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