第六話:アメリカより帰国


平成4年08月14日金曜日(19日目)孫、満6歳の誕生日

New Yorkへ帰る

 起床6:00 市街と Lake Zurich を眺望、高いビルは数えるほどである。

 朝食、昨日買ってきたパン、チーズ、ハム、アイステイで済ませる。

▼鐘の音 教会の鐘の音をスイスベルン、チェルマット、チュリーヒで聞いた。人の心をおちつかせ、その波及効果は大きいおもう。街も綺麗だ。岡山市の曹源寺も晨鐘・昏鐘がつかれている。日本のすべての鐘がつかれるとどんな影響を与えるだろうか。

*「自学自得ハガキ通信」にも書いた。朝はやく鐘をつくと邪魔になると文句を言う人もあるそうだ。

▼TV CNNはチュリーヒでも見ることができた。フランス・パリーでも、世界のTVだといえる。

☆市電 Zurich、Basel 、Bern でも市電にのっても検札がない。運転手の横に切符を投入するシステになっていた。

 As none of the vehicles has a conductor on board, tickets must be purchased or cancelled at the automatic ticket-vending machines or at VBZ sales kiosks before entering the vehicle.

フライト 12:30 出発

 Zurich~New York 8時間27分 飛行状況:ground speed 約800Km/h ,高度10,000m 温度*50度C。アメリカの高校生とおもわれる集団がスイスでのキャンプから帰国していた。日本の修学旅行のようだった。実際のフライトは6時間35分

☆入国。出国

1.スイス~西独,スイス~フランスではパスポートを見せる程度。
2.日本~アメリカではパスポートに記録される。
3.アメリカ~カナダではパスポートに記録される。

  New York Immigration counter、税関は楽だった。米国に在住中の長男らと一緒だったから?

▼JFK空港からリムジンでアパートに帰る。リムジンの大きさにたまげた。

 空港でリムジンを予約するシステム。予約してから現れるまで21分。リムジンの大きさにたまげた。空港からアパートまで1時間30分。

 帰ると、長男は仕事に出掛けた。アメリカへ出発する前、送った荷物がやっと届いていた。荷物を開き、夕食にはソーメを食べた。久し振りで、。美味しかった。日本では澱粉食品をたくさん取っている。ヨーロッパー旅行中ほとんど御飯はなく、パンを少しとその他のものだった。

平成4年08月15日土曜日(20日目)

★New Jerseyでの生活

 時間変更3回目

 日本~アメリカ東部、アメリカ東部~スイス、スイス~アメリカ東部。
 アメリカでTVを見ていると時報がない。標準時間が3つもある国だからだろう。
 スイス、パリーのTVでは時計が小さく画面上に overlap されていた。

☆8月15日終戦の日(47年) この日を外国で迎えるは1989年と今年の2回目。

 日本時間8月15日の12時は、New Jersey は12時間の時差があるから、16日00時に相当。TV番組の終戦関連に注目。なにも見当たらなかった。

☆時差ぼけ 朝食後寝た。昼食後も寝た。15時過ぎスーパーに買い物。長男仕事に出掛けて帰りに我々を pick up.

平成4年08月16日日曜日(21日目)

★終戦の日 昨日、日本食のマケット(大同)で朝日新聞をみると第一面トップは47回終戦記念日の記事だった。昨日・本日とTV・ラジオに注意していたが大統領の再選キャンペン全国大会がヒューストンで行われている報道が headline になっていた。

☆日本では終戦といっているが、米国では敗戦と意識付けしていると思う。

 叱られた人は叱られたことをいつまでも覚えているが叱った人は忘れてしまっていることが往往にしてある。敗れた人が臥薪嘗胆する故事もある。

 『天声人語英文対照』を読む。

 TVを見て英語を聞いているがほとんど分からない。ただし speaking の順序と区切り即ち group sentence は分かる。英文を話される順序で聞かなければならないヒントになる。

平成4年08月17日月曜日(22日目)

★Radio listening

1.中学の英語を日本語に翻訳しないで listening できれば十分理解できる。
2.現地の事情・話題を知らなければ内容は完全には理解できない。現地で3カ月くらいは生活しなければどうにもならない。
3.World News は日本でも BBC,VOA を聞いているから分かりやすい。

★Republican Party National Convention At Astorodom Houston Texas

 TV*ch36:C-SPAN LIVE(連続3日間.商品宣伝はなかった。共和党が sponsor)。
その他には CNN:Ch34 が放送。
 10:00 ~全代議員数2000人。国歌斉唱。
 牧師の祈り。(宗教が生活の中に溶け込んでいる。日本で地鎮祭祭などを行うのと似たものを感じる)。
 New York、Ohio など各州代議員のresolutionの発表が続いた。
 Dallas Mayor, Mayor Houston の歓迎挨拶。
 代議員の持つプラカードには、 4more years! Congress Reform !など書かれていた。代議員は圧倒的に白人。歴代の大統領の党派を調べること。共和党が多いと思うが。19:00 ~副大統領候補、大統領候補(Bush)の演説
 アトラクションを行っていた。私は、まさにお祭りのようだと感じた。
 これから11月の選挙に向けて盛り上げていくのだろう。
 夜の部 国歌斉唱で始まる。Church Priest の話し。レガン前大統領の演説もあった。Democratic Party National Conventionも見たかった。6月に終わっていた。
 Astorodom の観客席には人は少なかった。Delegation member だけのように思えた。Houston の地元の人たちは、3日間の Convention でアメリカ全土に紹介されて活性化のバネになることを期待しているようである。

平成4年08月18日火曜日(23日目)

★Lederly Laboratory(長男が勤めている研究所)の見学。自動車で30分。広い土地だった。実験室は4人で使用していた。一人だけ外人で、あとは長男のグループ。事務室が2つあり、computer も取り付けられていた。私が勤めていた会社研究所に比べて一人当たりの広さが違いが明らかだった。研究所の雰囲気は装置・人の動きには興味を持っているものです。

 読書 立花隆・利根川進『精神と物質』(文芸春秋)、高田先生の机にあったのを拾い読みしたら面白そうだ。藤沢周平『父と呼べ』、『スイスを愛した人びと』を読み始めた。

 英語の hearing 1000語くらいの基礎単語で話されているはずだと思うとTVのヒアリングが少しできるようになった。

 Republicn National Convention 2日目。

 スーパー買い物:午後約1時間付き合った。サーディンの缶詰は Scotland,北欧からの輸入品だった。これらの国々は日本より遥かに近いのだから輸入は当然だ。

平成4年08月19日水曜日(24日目)  日記の整理。今回のアメリカでの見聞所見を発想法でまとめる作業を行った。

▼5番街 Window Shopping

*「ティファニー」Tiffany & Co. 727 5th Ave(at 57th st.)

 ANA'S CITY GUIDE NEW YORK(ANA)

 「女の子の夢と憬れがつまつた5番街のシンボル オードリー・ヘップバーン、オープンハート、ティファニー・ブルーのパッケージ…。女性ならば誰しも一度は夢に見る高級宝飾店。ここ本店の広々した店内は3フロアに分かれ、1階はプラチナやゴールド、宝石を使った豪華なアクセサリーと時計、2階はシルバーのアクセサリー、ステーショナリー、スカーフ、そして3階は陶器やクリスタルを扱っている。パロマ・ピカソの新作ジュエリーは$1,000前後。おみやげとしては、日本で手に入らないテーショナリー・グッズやテーブルウエアなどがおすすめだ」 *「ニューヨーク」JTBのポケットガイド(JTB)

 『150 年の歴史をもつ宝飾店。オードリー・ヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」に登場したことで有名。1階はダイヤ、カラー・ストーン、ゴールド腕時計、エステート・ジュエリーなど、幅広い品揃え。2階はシルバー・アクセサリーやシルバー・ウエア(ナイフ、フォーク、燭台など)のコーナー。この他、ティファニーオリジナルの筆記用具やレターセットなども。3階は磁器、装飾陶器、クリスタル・テブルウエアが主な商品』
*日本からの団体客が数人いた。正札が見えるように置かれていない。Attendant がご用を聞く。金と相談しながらの shopping ,品物だけを見ての shopping の2種類がある。正札のつきている店は庶民感覚の店だ。

▼ホテル THE PLAZA 5th Ave(59th St.) ランクL(JTB)

 アメリカのホテルはL、A、B、Cの4段階。

 『1907年にたてられた、ルネッサンス様式の優雅で格調高い最高級ホテル。セントラルパークを見下ろす眺めは絶景。古くから小説家・芸術家・大富豪が常宿にしたホテルで、ビートルズも有名になってからはここに住んでいた。コーヒーショップ「パーム・コート」、レストラン「エドワーディアン」などは特に有名』
 宿泊料金:single+single=$200~,Double=$225 ~ (円レート130 円/$)
 宿泊料金の他に13.25%+$2の税金。
 土産物店もたくさんあった。Toilette には係員がいた。

▼ロシヤ料理…Manhattan 86 St.1 Ave. 長男の嫁と我々2人の3人で。

 ロシヤのスープ、vealを食べた。少し味が濃くて辛い味。冬の寒さに適しているものか。3人分で約 $60。
 main dish は素材は Veal にしても、国により Zurich 風,ロシヤ風の Veal の味付けソースを伝統的に育て上げてきているものだと自覚できた。
 86 st.から Hudoson River Side の高速道路を通り Ferry Boat まで Taxi,Ferry, Bus で帰った。

▼アメリカの Job Hunting

1.アメリカでの Job hunting の例として立花隆・利根川進『精神と物質』を読むと参考になる。
2.新日本製鉄『日本を語る』(アルク)も参考になる。
3.Mrs. Mindy(Ohaio 州でホームスティさせていただいた家の奥さん) が Doctoral Course を働きながら取る理由が理解できる。
4.アメリカで仕事をしている人が Postdoc か in depend かその立場を聞かなければその人の力の程度は判断できない。
5.日本人が independent にアメリカで Job hunting するのは至難である。情報入手が少ない。               

平成4年08月20日木曜日(25日目)

 読書 『天声人語英文対照』『スイスを愛した人びと』…P39 「国民は何が自分たちの幸せであるかを…。国民投票という…」。現在、このような training が彼等の社会行動に反映されているのだろうか。自主的安全管理と連想した。

▼Supermarket 買い物

 行きはバスで。Fort Lee Bus No.156 。バス運賃$1。
 「大道」「Oriental Grocery」で買い物の予定。バスで降りたところ遥かに行き過ぎていた。老婦人に道を2回たずねて到着した。Shop Rite(店の名前) を Sprite といったがなんとか通じた。
 帰りはタクシー 長男の嫁に教えられた通りに公衆電話で呼んだ。電話料金 20cent(10cent×2)。Taxi Babes Tel.No.944-6800
 “Will you send a car?”
 “Where?”
 “I am at Presidential Mall. I am in front of oriental grocery.”
 “O.K. Right away. ”
 タクシーに乗る。
 “To Bukingham. ”
 “No more rain. ”
 “Palisades Bukingham.”
 “Right.”
 Taxi Fare $3.75 、$10 を渡して。
 “Give me 5 dollars. ”
 “Thank you.”

 チップが33% にもなったが、タクシーを呼び,会話をしながら帰ることができた。初体験。
 若い日本人の夫婦が沢山住んでいるようだ。マーケットに買い物に来ていた。彼女たちは主婦業のようだ。アメリカの生活をどれだけ体験するのだろうか?

平成4年08月21日金曜日(26日目)

☆アメリカのTV放送時間

 5:30でも普通の時間と同じように放送していた。

 標準時間が4種類ある。

 ET(East Standard Time)…*14   CT(Central Standard Time) …*15

 MT(Mountain Standard Time)…*16 PT(Pacific Standard Time) …*17

 国内だけでも3時間の時差があるので一日中の放送になっているのだろう。時差がビデオを必要としたという理由もうなずける。また同じ内容のものを2~3日流す必要性も理解できる。TVの画面にET8:00などが表れる。

▼英語ヒアリングのアィディア

1.interval listening…30分のヒアリングで5分毎に全力、リラックスの繰り返し。
2.You watched TV last night?
 Did you watch TV last night? 同じ内容を伝えるのに喋る時間が少ないか。会話の文型が選ばれる基準になる。
3.映画を見るのがヒアリングに役立つと感じ始めた。。

▼読書:『スイスを愛した人々』 スイス人の兵役の義務がP57 に記載。

☆Republicans Convention 大会3日目 木曜日の大統領の演説と閉会の様子を録画(previously Records)で見た。

壇上に大統領家族、副大統領家族、フォードらが立つ。こんな様子からアメリカでは、政治家は家庭での trouble が問題なると感じた。
Greek Orthodox Church の大司教の演説(大司教の英語もこんな場面で覚えられる)
政府の公約などが行われている。全部は聞き取れない。英語力不足は残念だ。
カーター大統領の決断のなさを批判していた。
私の予感ではBushが勝つ。(結果は外れた)

▼散歩と英語 16:00 ~17:00 Cliff side Park へ。現地では本当に勉強になる。

1.記念碑があった。 in Perpetual Memory of
those who gave their lives
World War Ⅰ
World War Ⅱ
Korean Conflict
Vietnam Conflict
Perpetual の意味を完全に覚えた。War と Conflict を使い分けていた。
2.Cliffsid High Shool 8th September
 新学年の時期を知ることができた。
3.dead end 行き止まり。
deadの使い方を覚えた。

平成4年08月22日土曜日(27日目)

☆英語 President Bushのスピーチを聞く。話されている順序に聞く以外に方法がない。一語一語に注意することしかない。そうすると以下のことに気付く

1.強く発音されるものとそうでないものとがある。
2.抑揚、リズムがある。
3、“You know”などが挿入されている。
4.単語の発音が細かく聞き取れる。

▼英語のシャワー 今回シャワーを浴びた

1.シャワーの中にいると日本語に翻訳する余裕がない
2.体で英語を聞くようになる。
3.シャワーを1年うけると英語のヒアリング、リデイングの力は必ずつくと確信。

▼夕食 家族全員でイタリヤ料理 アパートの近く。盛装して出掛けた。

平成4年08月23日日曜日(28日目)

☆読書 『天声人語英文対照』を読む。
☆図書購入 Penguin Bookを購入 ($ 9.95 Tax 0.82)
 COLISEUM BOOKS 1771 Broadway, NY(Columbus Squareの近く) (前回アメリカに初めて来たとき Instructor に案内してもらった本屋)

☆ニューヨーク市のあれこれ

1.IBM 3 Ave,57th “Think”と書かれていた。
2.便所 Central Park の便所では扉がなかった。
3.N.Y.Information Center、Columbus Square の近くにある。私がカンターに近付くと“Yes, sir!”と声を掛けられた。“No, No.”と挨拶。
4.ラボノート Sloan Kettering Institution へ13:30 くらいに行く。長男の実験室に行き、雑談中に実験ノートの話がでた。すべて置いておくのだそうだ。実験室のものだそうだ。参考:『精神と物質』P183。

平成4年08月24日月曜日(29日目)帰国

★読書 『天声人語英文対照』を読む。読売新聞(衛星版)も。

☆アメリカでの研究分野で独立するには
 Postdoc はある程度認められると Fellow, Researcher associate になる。多くの人は Fellowship を貰って研究している。
 3年くらいで独立して研究の Leader になる。そうでない人もいる。大学ではこの段階で assistant Professor になる。会社の研究所では senior researcher になる。サラリーも貰えるようになる。
 自分で独立して研究しなくてはならない。
 アイデアがあり実験能力がなければならない。人から指示されたことしか出来ない人は勤まらない。評価が厳しいから学会に発表する力がなければならない。しかもある期間内に。

★日本への帰国

 長男の嫁とタクシーで10:00 に Condominium を出発。Air Terminalの入り口で別れた。早速 Check in. Attendant と英会話で No smoking window side にして貰った。

 11:30 ころ cafeteria で昼食。U.S.News World Report August 31 September 7,1992($2.50)購入。Time, Newsweek と比べると President Election の記事が最も多かったから。この Magazine の文章は簡単だと思う。分詞構文(分詞用法、不定詞用法)をマスターすればよいと思う。

 13:25 出発の予定のところ搭乗予定者の遅れと Air plane の air conditioner の不調で出発が1時間遅れて14:30 分。
*これが尾をひいて家に変えるのが大巾に遅れた。
 飛行予定時間は「本日は13時間5分」という。(Narita ~New York 12 時間14分)

☆ANA機中で

1.『スイスを愛した人びと』。飛行後3時間めに読み終わった。スイスは政治経済の巨大な常設クラブだったことがよくわかった。P154
2.ANA's Classroom in the Skyで Your ticket to better communication abroad を listeningした。Textを貰った。
3.Tokyo と New York の Time が表示されて便利だった。

☆New York~Narita飛行時間13時間3分。

 日本では時差の関係で平成4年08月25日火曜日だった。日本時刻で16時ころ到着したのだが飛行機が遅れて出発したのでおくれた時刻に到着したので降りるのも遅れた。すべてがちぐはぐになり新幹線の岡山までの最終便に乗り遅れて特急寝台車瀬戸号に乗って帰岡した。

 8月25日21時発~8月26日6時27分着…9時間27分。待ち時間を入れるとアメリカに行ける時間。(運賃乗車券9,990 +特急券3,090 +寝台券6,180 =19,260円)

 長男夫婦と私どものスイス・パリ・アメリカへの旅は忘れることのできない道行でした。

平成二十六年一月十三日

※この旅行で、ベルリンによらなかったので、平成二十七年十月二十日、地図を追加した。知博がOct 30-31, 2015、黒崎教授が"The 3rd Symposium of International Immunological Memory and Vaccine Forum (IIMVF)"(Berlin, Germany)で招待講演を行います。

※2024年7月。この旅行の記録は全て一つにまとめられていたのを、六つの話に分けてホームページを開きやすくした。

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