第二話:ホームパーティに参加


平成元年7月27日(木)

 長男が「ホームパーティがあるので参加しますか?」と聞く。私はなんでも体験したいので、差支えなければ参加したいと返事した。連絡してくれて4人で参加することになる。

 家内とまりさんが細まきの巻き寿司を作り、水羊羹16個(長男の要望で日本から持ってきていた)を持参した。

 参加されたみなさんは、それぞれが飲み物、食品を持参して参加していた。

▼19時過ぎ長男の研究室に行く。私ども4人はギリシャからの研究員の自動車に便乗してパーティ会場に行く。East End Avenue の横の道路を通り、国連本部、N.Y. 大学の横を通る。ギリシャの人は車に取り付けていたラジオを外して参加。(盗難対策だそうだ)

▼パーティは、N.Y. 大学の助教授に転出する女性研究者の送別会であった。転出する人の親しい友人の研究者(女性)が開いたものである。

 ホームパーティの行われたアパートの一室は(居間+ダイニングキッチン+ベッドルーム+ベランダ―)の作り。

 パーティ参加者:総勢20人くらい。みなさんは、さまざまに坐り、勝手に前菜を取って食べている。ビールも勝手に飲んでいる。日本のような形式的挨拶はなかった。みなさんは顔見知りだからだろうからか?

 Nice meet you! が初対面の挨拶である。

▼ホステス、助教授、研究室のボス(Jeff)、アメリカ人の研究員に私どもは紹介されて挨拶。家内も「ナイス ミー チュー」と言っていた。

▼助教授が「アメリカ人のなれなれしさに対してどう思うか?」と質問された。…アメリカ人の気持ちをかいまみた。

 ロックフェラー大学生(昨年、35日間、日本見物)、ホステスらと話す。

 ホステスは時々見回って会話やら食事の状況やら気を配っている。

 ホステスの御主人はベランダ―でバーベーキューを焼いていた。

▼ホステスや参加者が「ビールを飲むか」と聞くが、断わるとそのままである。無理じひはしない。自分のペースで飲んでいる。一度、No thanks. というと、決してすすめられない。しまったと思っても、あとのまつり。

 ゲストはその家の冷蔵庫を自由にあけてビールを取り出して飲んでいる。

 自宅では、二重・三重の鍵をかけてガードをかためている反面、家でのパーティは友人たちに日本では考えられないくらい開放している。

▼長男夫婦もとけこみエンジョイしている。二人はこれが2回目のパーティ参加である。昨年、渡米して1~1.5月目にボスの家でのパーティに参加したが少し疲れたが今回は楽しかったと。

 研究者たちの仲間を見ていて、頭での勝負だと強く感じた。中国女性研究員は実にカボソイ、ギリシャからの研究員は巨漢である。それらが研究集団の中にいる。

▼研究集団(同じ研究室の人たち)

1、日本の研究集団には外人は少ない。アメリカでは外人が多い(人種も多様である)。現在は、日本でも外人が来ている。

2、世界の国々からの研究者の中で武者修行することは自分の実力を知ることができるのでなかろうか。

▼以上のような様々なホームパティ、治安、研究集団などの事情を知ることができたのは今回アメリカに来ての見聞の一つとなった。

平成二十五年十一月十六日

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