ヨーロッパ見聞第二話:ドイツでの水とビール
日本でも冬にビールを飲める。さらに、お酒の好きな人は<冷酒>まで楽しめるまでになっている。 私が外国出張したときは、そうでなかった。
ドイツの出張先での水は良くなくて飲めない。かならず結石関係の病気になる。ビーカー状のコップに水を入れて、うつして少し残った状態で乾かすと、白色のうすいかすが付着している。 家庭では水道の蛇口に二重のヒルターをつけて濾過しているが、約1週間で詰まるとのこと。また、水道のカランの付け根には白い鍾乳石のようなものがついている。 飲食店でもドイツでは決して水を出さない。(イギリスのハロゲートで初めて水が出た。イギリスではラインの水を使用していないため)。 このため、みなさん水がはりにビールの小ビン(日本のスタイニー位)ー120円程度ーを食事中に少しずつ飲んでいる。 ▼駅の待合室には、胸位の高さ(かれらの標準に合わせて)の台があり、そこで冬の最中でありながら、ビールを飲んでいる。 ビールの種類は日本では、キリン・サッポロ・アサヒ・サントリーの4種類であるが、ドイツでは約2400くらい、あるとのこと。したがって飲食店によってみな種類が違っている。 ▼ブドウ酒についてはむらの谷ごとににあるといっても過言でないそうである。A地方のB村のC谷の傾斜のブドウがよいのだといわれているとのこと。そして種類にバラェテイがあるのみでなく、保存期間で値段も大幅の違いがあるので、知らずに飲むと値段を聞いてびっくりするから、ヨーロッパではビールとウイスキを飲んでおれば値段で驚くことはない。 ビールは舌の尖端がしびれるものがあった。栗原君の話では背中がしびれるものさえあろそうだ。アルコール分の全くないビールもある。 ▼ドイツ人はビールが好きなからビールを飲んでいるといわれて、そう信じていたが、ドイツに行って、水が飲めないからビールのようなものしか飲めないのだろうと思った。また、ドイツの地理的環境:湿度が低いこと、室内が温かくされてされていることなどもビールを飲む条件であることがわかる。 写真のようなビールの酒場がたくさんありまして、市民が談笑して、元気が満ちあふれています。 ▼日本でもようやく冷暖房が普及しはじめているから、これが行きわたれば冬でも多くのビールが飲まれるようになるのではなかろうか。(現在ではそうなっている)。 ▼当時のキリンビール=220円 サッポロビール=130円 朝日ビール=119円でした(間違いであれば訂正してください)。 二十五年九月二十六日 |