ある私立の中高一貫学校の校長先生のお話のなかで、 「思春期男子を伸ばすコツ」の記事を読みました。 いまの中学、高校生が育っている環境をみますと、家庭の中では母親が関わる部分が非常に大きいように感じます。そうなると男の子の場合は、異性である母親がその教育を担うことになります。そうした中で私は、同性の子どもと異性の子どもとでは、親の対処の仕方が違うように強く感じています。親は無意識かもしれませんが、おそらく本能的に違うのです。同性の子どもに対しては、親は自分も同じ成長過程を経験をしているので、共感できる部分があり、それゆえに厳しく接しがちです。それに対して、異性の子どもに対しては、わからないことだらけで、その分、どうしてもかわいく思う気持ちが先に立ってしまう。主たる教育の担い手が母親だと、どうしても男の子に対して甘くなってしまいます。 なるほどと思いましたので、自分自身の体験をふりかえってみました。 母親の場合 ▼私は男性であり、母親が異性であるから扱い方が、同性である妹(2歳年下)に比較して変わっていました。子供こころに感じられるものでした。 母親は手探りのしつけを考えていたのでしょう。 ▼妹は小学生のころから家事を徹底的に教えられていた。炊事・洗濯・掃除・裁縫の初歩など細かくしつけられていた。 妻の場合 私たち夫婦は長男と長女の四人家族でした。 ▼私は完全に会社人間になっていた。教育は妻に任せていた。 妻は、長男が小さい頃から:子供を読書好きにするには(クリックしてください)をしてくれました。 ▼私は、長男が小学校5年生の時、「1から10までの数を加えるといくらになるか?」と尋ねたことがあった。 即座に「55」の返事がかえってきたので、本人の勉強に任せてもよいとかんじた。 したがって、黙って長男の行動を見ていました。だが、高校から大学への進路を決めるとき 「こうしたいのだが、お父さんはどう思いますか?」と相談を持ちかけてきた。 本人の考えをよく聞いて、進路を決める意見を述べた。私の気持ちが理解できたのか、それで自分の気持ちがふっきれたのか、第一志望の大学合格を目指して、追い込みの猛勉強した。 ▼妻は、「生涯、子供を叱ったことがない」と、晩年に言っていた。 長男を子供のころからの愛称で呼びかけ話していた。確かに叱るのを見たこともなければ、耳にしたこともなかった。 長女も叱ることはなかったが、「ああしなさい、こうしなさい」と優しい口調で、女性として気の付いたことを注意していた。 「思春期男子を伸ばすコツ」の記事は、私に家族を考える機会を与えて下さいました。 平成二十六年九月七日 |