株式会社クラレ研修所は、二千五百本、種類も百数十に及ぶ樹木に取り囲まれ、四季を楽しめる環境にある。ここで学び自学自得したものにいつの日にか亭亭として語りかける楷の木を選び、一九八七年一月、前庭に植樹した。 説明:旧特別史跡旧閑谷学校所長:板野喜八さんから苗木をいただいたものです。 ▼楷樹は中国原産の木で、黄蓮樹ともいう。学名はピスタチア・シネンシス・ブンゲ。うるし科の落葉高木で、葉は対生複葉、高さは二十米以上に達するものもある。雌雄異株のうえ、花がつくまで数十年を要する珍木である。中国では孔子の生誕の地、曲阜の孔林に多数の巨木がある。この地は中国山東省の南西部にある小邑。春秋時代に魯の都であった。日本においては、牧野富太郎博士が特に「孔子木」と命名した。孔子との関係で「学問の木」という人もいる。孔子聖廟の数箇所に見られる珍しい木である。東京の湯島の聖堂の木は孔林で採取された種子から苗に育てた後、ここに植えられた。会津若松市の会津藩校「日新館」、佐賀県「多久聖廟」岡山県では「閑谷学校」、関西では関西師友協会成人研修所にある。 ▼三樹の教え 一年の計は穀を樹うるに如くはなし。十年の計は木を樹うるに如くはなし。終身の計は人を樹うるに如くはなし。
☆追記:元岡山工場ビニロン部長小林成一さんが平成18年5月末に撮影された写真をホームページのトップに載せました。ありがとうございます。19年経過後、見事になっている姿に子供の成長の喜びに似たものを感じています。現在、当時の研修生たちもこの木(樹)のように会社で活躍していると思います。がんばってください。私の願いは、この木がいついつまでも保存されて会社の発展を見守ってくれることです!! 平成十八年五月二十八日 ☆追記1:平成二十年一月 クラレ倉敷事業所(玉島)に移植。 ☆追記2:平成二十八年十一月 クラレ倉敷事業所(玉島)撮影。
櫂の木移植
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