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岡山曹源寺と備前展を観る




 2016.07.03 S.M.様と「禅と備前展」を観にゆきました。

 その時、いただいたパンフレットに平山忠陶芸家の説明が以下のように記述されていました。

 平山忠は陶芸家で「土窯(つちがま)」(平山氏による造語)を使われている。鎌倉・南北朝の備前の窯を指します。

 従来の窯の形式「登窯・窖窯(あながま)」はその形からそう呼ばれています。

 過去25年余り古窯の研究を続けてきた平山はこの中世期の窯の壁質に注目しました。その土壁は、後の「日干しレンガ・耐火レンガ」と異なり、突き固められることなく自然の土の柔らかさそのままに築かれています。このことが独特の熱伝導を生み備前本来の焼成の源泉となっているとの結論を得たのです。

 よって、窖窯の様式のうちでも煙突のない形でありさらに自然の密度の土によって築かれた窯を「土窯」と命名いたしました。また、土窯は築窯から焼成までの全工程が自然素材によってまかなわれる自然循環型の窯で、現代の地球環境に適応した理想的な窯であります。

未来へ

 これまで、作家平川忠は過去に視点を向けながら備前のいや陶芸の本質を自らのものにするために、鎌倉、南北朝期の備前古窯の研究を続け、またその古い名品の再現にも挑んできました。しかし、それらは陶芸家平川にとって果たすべき仕事の途中経過にすぎません。現在に生きる作家平川が未来に何を残せるのか、新しい備前の姿をどう提示できるかが彼の最大の関心事であり使命なのです。

 昨年の米国アーカンソーにおけるプロジェクトを皮切りに現在各地からのオファーが目白押しの状態ですが、世界中に土窯の種を蒔いて育てようとする姿が曹源寺原田老師に共感をいただき本展開催となりましたことは幸運であり貴重な体験となるはずです。つまり、備前焼の原点を求める旅は土窯というハードの成果を得たのち、間髪いれずにソフト面つまり思想面の勉強とその舞台を得たことはすばらしい機会であり、多くの皆様の期待に答えていっそうの飛躍を果たしてくれるものと信じています。

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